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2012年1月28日 (土)

(418)幸福の晩酌

Photo_2 先日 娘2号のお友達から野澤幸代著「幸福の晩酌」(中公新書クラレ)というご本を頂いた。1月10日付朝日新聞の中央公論新社の広告にも出ていて、1月の新刊・話題書として紹介されていた。“胃と心にやさしい94皿”のおつまみのレシピが書かれている。

 「男子 厨房に入るを許さず」と育った人間が、この種の本に眼が向く筈がないし、3食賄って貰っている身の上でこのような本を買って来て渡したら、「近頃のオカズ気に入らないの?」と言って凄まれる恐れもある。だが娘からの依頼となれば、晴れて覗いてみようかという気になった。

 日本酒、ビール、ワイン、焼酎、その他のお酒に合うおつまみを、春夏秋冬の季節別に紹介し、調理法別にも頁の索引があって、切るだけ・混ぜるだけ・焼くだけ・炒めるだけ・煮るだけ・蒸すだけ・漬けるだけと簡単に調べられるようになっていて便利に出来ている。調理時間、難易度、2人分の材料など新婚さん向きだと思うが、たまにはベテランも、心を開いて読んでみてもいいだろう。

 例えば「塩麹」。我が家では使っていないから、その効果も知らない。「炒め物や煮物、スープの味付けに塩と同じ感覚で使え、作りなれた料理に少し塩麹を加えると、味が複雑になって新たなおいしさが生まれます」として「白菜のいきなり塩麹漬け」が載っていた。

 調理時間5分、難易度1.「刻んだ白菜に塩麹を混ぜ、たった30秒揉むだけで浅漬けの完成!」とある。糠味噌漬けを欠かさず食膳に供しているカミサンにとっては、何だそんなものという感じだが、たまには浅漬けも日本酒のおつまみの彩りになる と思っていたら、先日NHKのお昼のテレビで神田明神前の麹屋さんが紹介され、ご主人とこの本の著者が出てきて塩麹の作り方を説明していた。

 本書のもとになったのは、2009年新年号から始まった「婦人公論」のイラストエッセイを、取りまとめたようだから雑誌の愛読者には先刻お馴染みだったのだろうが、野菜が主のメニューだから年寄り向きでもある。そして色々の酒との組み合わせが紹介されているから、日頃飲んでいないお酒も試してみようか という興味もでてくるから酒もすすみ、団欒の時間が増えて楽しいだろう。

Photo このところ寒い日が続いているが、23日の夜にはいっとき雷も鳴る激しい雪が降った。その降り方に高田三郎作曲の組曲「心の四季」(吉野 弘詩)第6曲「雪の日に」を思い出した。そんな夜は盃を重ねたいと思うものだ。

 「雪が激しく降り続ける うわべの白さで輝きながら うわべの白さをこらえながら /雪は 汚れぬものとして 何時までも白いものとして 空の高みに生まれたのだ その悲しみをどうふらそう/雪はひとたび降り始めると あとからあとから降り続く 雪の汚れを隠すため」 詩はまだまだ続くがこの辺で。

2012年1月21日 (土)

(417)喜寿記念旅行

Photo 416話で少し触れた女房の喜寿記念旅行が今回のお話です。日頃からお世話になっているオバアチャンのイベントですから欠席者は一人もなく、総勢16名の団体旅行となりました。happy01 以下に行程を書くと、

10時半横浜・石川町駅に集合ー中華街を散策・横浜大世界に入館し、トリックアートを鑑賞後3班に分れて好みの店で昼食を取り、再び石川町駅に集合、合流して東海道線にて小田原へ、箱根登山電車に乗り換えて強羅まで、宿の千代田荘には午後5時到着で少し暗くなっていた。翌朝は9時半に宿を出て、強羅公園 体験工芸館に入って物造りを体験、熱帯植物館やブーゲンビリア館などを散策してから、駅近くの写真館で記念撮影をし、宮の下まで電車に乗って富士屋ホテルに至り、1時半から3時過ぎまでメーンダイニングルームでゆっくりとランチして箱根湯本に戻り、既に暮れた相州路をロマンスカーで新宿まで、到着後解散した。

 横浜大世界のトリックアートは色々な仕掛けがあって面白い。手品のように種があるのだろうが判る筈もなく只々感心するばかり、一度体験されたら如何でしょうか。中に3Dのミニシアターがあり幾つかの短編を見た。ディズニーランドでも見た覚えがあるが、立体感が増幅されているので、見慣れた泰西名画が違った印象を受ける既にテレビ受像機やゲーム機も発売されているらしい。作品によっては映画館で3Dの映画を見てみたいと思うが、お茶の間に持ち込むのは刺激が強すぎるから、モノクロのテレビがカラーになったように、従来の受像機にとって代わる事はないだろう。今日(21日) 以前ここでも紹介した「Always3丁目の夕日」の続編が3Dで公開されるそうだが、あのような映画で3Dにする意味があるのかどうか疑問だ。

Photo_3 私の傘寿旅行の時も(277話)ここへきて、別室をとってもらってファミリーだけの宴会をしたが、お座敷では座るのがきつくなってきたので、今回は大食堂の一隅を占拠した。小学生2人を除く全員が生ビールで乾杯、前夜祭が始まった。小生は日本酒を追加して按摩さんにかかって早く寝てしまったが、皆さんは幾つものグループに分かれ12時過ぎまで遊んでいたようだ。

翌朝は9時半に宿を出て強羅公園まで歩いて行った。正月2日の駅伝では、こんな坂道を駈け登るのだと思い感心することしきりであった。Photo_4今の時期 公園は何の花も咲いてないので殺風景だが、今回の目的はクラフトハウスに入って、この思い出をカタチに残そうというプランであった。吹きガラス・陶芸・ドライフラワーアレンジメント・グラスの絵柄を刻むサンドブラストの4グループに分かれて、係員の指導を受け、世界に一つしかないオリジナルの作品を作った。この企画は好評で、ここだけを目当てに改めて来たいという孫も多かった。

 生憎の曇り空で気温も低かったが幸いに風もなく、もと来た道を下って強羅駅から宮ノ下まで電車に乗り、いよいよ旅行のメーンイベント富士屋ホテルのランチとなった。クラシックなメーンダイニングルームの佇まいに、やんちゃな孫どもがおとなしく神妙な顔をして着席しているのが面白かった。日頃の感謝を表すにはここ一番と張り込んで、シャンペンで乾杯したのは豪華であった。ボーイさんの許可を得て全員で“ハッピー・バースデイ”を歌った。女房は嬉しそうだった。今までに最高の笑顔であった。

Photo 食堂には他のお客さんも多数おられたので、娘や孫どもは普段の元気は何処へやら、ビビって蚊の鳴くような声しか出さず、結果的に私の声だけ目立ってしまった。孫6号の男の子が照れくさそうに「おじいちゃん いい声してるんだね」と褒めてくれた のが可笑しかった。冒頭の写真は ランチメニューに書かれてあるデザートの“皇族の方々に愛されたチョコレートナッツサンデー”だが、事前に会食の趣旨を知らせておいたので、女房殿のお皿だけ特別にチョコレートで「祝 喜寿」と書いてくれた。今回の旅行は全て娘達が企画立案してくれてスムースに進行した。今は写真館で撮った写真の出来上がりを楽しみに待っている。

2012年1月14日 (土)

(416)機能訓練

 あす15日は女房殿の誕生日。これが喜寿という節目の年なので、一族郎党を引き連れて箱根は強羅の千代田荘で宴会をしようと決まり、前日の14日は横浜あたりで遊んでから、暗くなる前に現地に到着する予定。トランプ、花札、百人一首、ゲーム機を持ちこんで一晩じゅう騒ぐらしい。年よりは想像するだけでも疲れてしまう。委細は417話のお楽しみとして表題に戻る。

 411話「師走」で書いたように、この11日から機能訓練が始まった。毎週水曜日の朝9時にお迎えが来て、九段下の保健所の多目的ルームでパーソナルのメニューに従って機能回復の訓練が約1時間施され、お茶をご馳走になってから自宅まで送って下さる。何か申し訳ないような気になってくる。何回か通ってメニューを覚えてしまったら、一人でやりなさいということになるのかどうか判らないが、私のような怠け者は、その気になっても毎日続けることが難しい。

 挙措動作が遅くなって思うように行かない時は女房の手を借りる。最近 朝の着替えが寒いので、寝室横の脱衣所に暖房を入れてみたり、上着の着脱も難しくなったが、周りの人にお願いすれば、皆さん親切に手伝って下さるので、今のところは病気を深刻に考えていない。「頭を使ってボケ防止 毎日明るく夢持って」と頂いた健康手帳の「健康・長寿の10カ条」にも書いてあった。

 今年に入って早々東大病院に行き、主治医の診察を受けた。「具合はどうです?」「少し進んでいるようです」「そうですか、リハビリ受けてますか」「はい これからです」「そうですか」といって私の腕を取り、2~3回動かして「良く動くじゃない、大丈夫、暫く様子を見ましょう、さて次回は」という按配で5分で終わり、伝票を頂いて会計へ行く。

 日本一の大病院とあって、患者が多数押し寄せるから支払でも待たされる。受診の予約時間はほぼ正確だが会計が済むまで時間がかかる。検査で何回か通院して、そのことを知り合いに話したら「会計の手続きが終わったら、支払いは機械なんだから、どこかでお茶でも飲んで時間を潰しているんですよ」と教えてもらった。

Photo そこで今回は悧巧になって、会計の手続きをしてから15階にあるレストランに行き、付き添いの女房と昼食を食べてきた。上野精養軒が運営しているので客扱いも良く、景色も良い。その日はよく晴れて遠く筑波山も見え、近くは不忍池も見下ろせる絶好の眺めであった。メニューを見たら、ビールもワインもある。通院のついでに酒を飲むのも流石に不謹慎だと思うので、陽気が良くなったら夕方にでもここへ来て、食事をするのも悪くないなと言って笑った。時間を有効に使って、帰りは近くの麟祥院に立ち寄って春日局の墓に案内し、湯島天神へ初詣に行って来た。受験生やその家族で境内はまだ賑わっていた。

2012年1月 7日 (土)

(415)迎春

10                           新年明けましておめでとうございます

 災いごとが多かった2011年が暮れ新年を迎えました。被災された方々に思いを致せば、無神経に“おめでとう”とは言いにくいお正月ではありますが、慣習に従いご挨拶申し上げます。今年こそ皆様方にとって良い年でありますようお祈りしております。

 カレンダーの1月の図柄に富士山が使われることが多い。頂いたANAのカレンダーの1月も「荘厳な富士の日の出に幸多かれと祈る」と添え書きのある富士山の写真で、ご来光がまぶしい。だが ご来光と富士山を同時に撮ったこの写真は、山が西向きだから蔭になってしまい山容がボケて何となく冴えない。ご来光が湖面に輝き富士のシルエットが浮かんでいるという構図ではあるが、元気が出るような写真ではない。光と蔭を同時に満足させようとするのが土台無理な話で、昔から「二兎を追うものは一兎をも得ず」という。

Photo 冒頭に掲げた絵は萩原幸彦の箱根富士から「春うらら」を選んで貼り付けた。左の絵葉書は葛飾北斎の「富士越龍」である。諸事不安なご時世だけに、こんな龍がいくつも登らないと元気が出ないのではないか。当面の弥縫策に追われ、チマチマやっている政治を見ているとそんな気がしてくる。20年もだらだら坂を下りてきて、一足飛びに元の高みに戻ろうと焦っても出来る筈がない。経済再生、財政再建のために何年かの期限を切って国民に協力をお願いし、官民一体となって努力する体制を作らないで、ばらまき民主主義を続けていられる筈がない。「年末株価29年ぶりの安値」の文字が、大晦日の日経の一面にあった。昭和58頃と同じ水準だが、あの頃は明るく元気があった。今はどうだ?

 しかし経済の再生を図るために 今までにさんざやってきて、莫大な国債という名の借金を作ってしまったが、効果があったとは思えない。今はその尻拭いをやらねばならない状況になってしまったのだから、しっぺ返しは享受しなければならないだろう。二兎を追うべきという評論家や政治家の論調は、眉に唾をつけて聞いた方がいい。

 暮の30日から「吉村昭の平家物語」(講談社文庫:555頁)Iを読み始めた。去年の夏 同氏の「関東大震災」を買ったときにたまたま横にあったので買い求め、そのまま放ってあったのだ。平家物語にあるお話は断片的に殆んど知っているが、通して読んだことが無かったので何時か読もうと思っていた。たまたま今年の大河ドラマが「平清盛」に決まって明日から始まるが、古典は平家の興隆については殆んど書かれていないからドラマとは関係ない。だが輝かしい興隆、栄華を描くことで衰退、滅亡の哀れが際立つと思うので、そのようなシナリオになっているのだと思う。日本が平家の轍を踏んではたまらないと思うのだが如何なものだろう。

 女性はおせち作りに忙しく、婿さんは忘年ゴルフ、私は優雅に読書の暮であった。お正月は今年も昨年同様、元日に次女の家族とお雑煮を祝い、2日は浅草のお寺さんへお墓参りへ行き、3日 テレビで箱根駅伝を観戦してからNewYear Operaコンサートへ行き三が日が終って、4日 年賀状の整理、5日は東大病院へ通い始めという変なことが新たに加わった。6日 町会の新年会、7日オールワセグリ会でグリークラブのOBと現役に会う。8日 兄弟の新年会。9日 シニア会の初練習で一年が始まる。

 7日から寒の入り、北風が寒い。だがあす8日から初場所大相撲が始まり、大河ドラマ「平清盛」も始まる。さあ 元気を出して今年も行くことにしよう。

 今年もよろしくお願い申し上げます・

 

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